[ロサンゼルス 4日 ロイター] - 米アカデミー賞の前哨戦の一つ、米映画俳優組合員賞(SAG賞)の授賞式が4日開かれ、映画部門では1968年の反ベトナム戦争デモを題材とした法廷映画「シカゴ7裁判」が最高賞のキャスト賞に輝いた。
ジャズの世界を舞台にした映画「マ・レイニーのブラックボトム」に出演し、昨年にがんのため43歳で死去したチャドウィック・ボーズマンが主演男優賞を受賞。同作品からはビオラ・デイビスも主演女優賞を受賞した。
1980年代のアーカンソー州を舞台に移民一家の苦闘を描く韓国語映画「ミナリ」からは韓国のベテラン女優、ユン・ヨジョンが助演女優賞に輝いた。73歳のユンは「とてもうれしいし、幸せ」と語った。
伝記映画「Judas and the Black Messiah(原題)」で1960─70年代に黒人解放闘争を展開した急進的政治組織「ブラックパンサー党」の活動家だった故フレッド・ハンプトンを演じた英国のダニエル・カルーヤが助演男優賞を受賞した。
映画部門で俳優に贈られる全4賞を有色人種が占めるのはSAG賞の27回の歴史で初めて。
米アカデミー賞を主催する映画科学芸術アカデミーの会員のうち、最も多数を占めるのが俳優であるため、SAG賞はアカデミー賞の前哨戦として注目されている。