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UPDATE1: 東京株式市場・大引け=小反落、日銀会合に反応薄で関心は米量的緩和規模に

発行済 2010-10-28 16:48

日経平均<.N225> 日経平均先物12月限<0#2JNI:> 

終値 9366.03 -21.00 終値 9370 -40

寄り付き 9368.61 寄り付き 9380

安値/高値 9350.44─9413.68 安値/高値 9350─9420

出来高(万株) 204606   出来高(単位) 41619

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 [東京 28日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は小反落。キヤノン<7751.T>や

富士通<6702.T>など前日に堅調な業績を発表した個別株が買われたが、欧米株の下落を背

景に海外勢の売りもみられ上値が重かった。米金融緩和観測による流動性巻き戻しが一巡

しドル安・円高の反転が81円止まりとなったことで株価上昇に勢いもつきにくい。日銀

が決定した資産買い入れ策の詳細にも反応が鈍く、市場の関心は11月の米連邦公開市場

委員会(FOMC)での量的緩和(QE2)の規模に集まっている。

 

 東証1部騰落数は値上がり439銘柄に対し値下がり1100銘柄、変わらずが107

銘柄。東証1部の売買代金は1兆4678億円。

 

 海外市場では米連邦準備理事会(FRB)の追加金融緩和策の規模を巨額に織り込み過

ぎたとして見直す動きが強まったが、アジア時間では一巡し様子見ムードが広まった。

「もう少しドル高・円安に振れてくれれば日本株の出遅れ修正も期待できるが、81円台

では買い手も慎重だ」(国内証券情報担当者)という。

 市場では、11月FOMCでの追加緩和は「既定路線」となっているが、量的緩和規模

については見方が大きく分かれている。「FOMC後にドル安基調が転換したとしても、

円安に転換し日本株を下支えるか、海外株安に押されるかはまだ読めない」(SMBCフ

レンド証券・シニアストラテジストの松野利彦氏)という。

 ロイターが27日に実施した米プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)

調査によると、大半のエコノミストは連邦準備理事会(FRB)による量的緩和につい

て、月間の資産買入額が800億─1000億ドルになると予想した。 量的緩和の最終

的な規模については大方の予想レンジが2500億─2兆ドルとなり、意見が大きく分か

れた。10月8日に実施した調査では5000億─1兆5000億ドルと予想されていた。

 日銀が28日決定した総額35兆円の基金創設による各種金融資産買い入れの詳細にも

反応薄だった。買い入れ対象資産の限度額は、長期国債1.5兆円程度、国庫短期証券

2兆円程度、CP・社債等それぞれ5000億円程度、指数連動型上場投資信託(ET

F)4500億円程度、不動産投資信託(Jリート)500億円程度。資産買い取り規模

が10月5日の発表と変わらなかったほか、ETFやREITの買い入れを早期に開始す

るため次回会合日程を11月4─5日に変更するとしたことで、市場の関心が次回に移っ

てしまったという。

 

 インベストラスト代表取締役の福永博之氏は「11月2─3日の米連邦公開市場委員会

(FOMC)を意識したとすれば、その後の為替などマーケットの動き次第では、日銀が

何か新たな政策を打つ可能性もあるとの見方が強まり、株式市場では、現時点で慌てて買

う必要はないとの判断が投資家には働いたようだ」と述べている。

 個別では、キヤノンが反発。想定為替レートを1ドル90円から80円に修正しながら

営業利益予想を上方修正したことが好感された。

 とはいえキヤノンは12月期決算。市場では「景気減速懸念がぬぐえないなか来年3月

まで業績予想を見通すのは難しい。3月期決算企業が通期予想を上方修正するとしても第

3・四半期決算発表時ではないか」(SMBCフレンド証券の松野氏)との声もあり、波

及効果は限定的だった。

 

 富士通<6702.T>も続伸。想定為替レートを円高に修正しながらも2011年3月期連結

営業利益予想を据え置いたことで「印象は悪くない」(外資系証券)との声が出ていた。

 (ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)

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