4日の日本株市場は、祝日明けの米国市場の下落影響を受けようが、売り一巡後は底堅さが意識されそうである。
レイバーデー明け3日の米国市場は、NYダウが285ドル安となった。
中国が米国を世界貿易機関(WTO)に提訴するなど米中貿易摩擦の長期化が懸念されたほか、8月ISM製造業景況指数が約3年ぶりに節目となる50を下回り、景気減速への警戒感が広がった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の20590円。
円相場は1ドル105円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行しよう。
米中両国の通商交渉当局者は今月行う予定の会合日程を設定できていないとも伝えられており、交渉再開に向けた動向を見守る格好である。
ただし、前日の段階で慎重姿勢から商いは膨れておらず、グローベックスの米株先物では150ドル安程度は織り込まれており、売り一巡後は下げ渋る格好から次第に底堅さが意識されそうである。
とはいえ、ISM製造業が3年ぶりに50割れとなり、景気後退懸念が強まりやすい。
今週は多くの経済指標の発表が予定されていることもあり、押し目買いの流れは強まりづらい。
さらに、英議会で3日、与党・保守党の下院議員1人が野党に移籍し、与党は実質的な過半数を失った。
英国の欧州連合(EU)離脱を巡る情勢が一段と緊迫してきており、これを見極めたいとする模様眺めムードの中で、商いは膨らみづらいだろう。
日経平均は足元でもち合いレンジの上限レベルでの推移をみせているが、このレンジを突破してくるには米中協議再開からの進展等がみられるかがポイントとなる。
ただ、米中貿易摩擦以外にも英国のEU離脱問題など外部環境の不透明要因は多く、リバランス中心の売買にとどまりやすいところでもある。
一方で、センチメントが弱気に傾いている中で、ポジションはショートに傾いており、PBR1倍水準での割安意識に伴う底堅さが意識されているなかでは、需給妙味の大きい銘柄などへは断続的にもショートカバーの流れをみせてこよう。
また、米国では半導体株が下げているが、いずれも売り先行後は横ばい推移をみせていた。
その他、本日の処は既存店売上高を発表したファーストリテ (T:9983)が下支えとして意識されそうだ。