サイバーマンデー特売。最大60%引きInvestingPro特別セールを請求する

NY市場サマリー(27日)ドル下落、S&Pとナスダック最高値 FRB議長講演受け

発行済 2021-08-28 06:48
更新済 2021-08-28 06:54

[27日 ロイター] - <為替> ドルが下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で行った講演はハト派的と受け取られた。

パウエル議長は、米経済が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下での緊急プログラムを縮小する基準に向けて引き続き前進しているとの認識を示した。現行のインフレ高進は収束する可能性が高いとし、テーパリング(量的緩和の縮小)開始時期については年内が適切との見方を示しながらも、テーパリングの時期とペースは、利上げ時期に関する直接的なシグナルを伝えることを意図しないとも述べた。

BMOキャピタル・マーケッツの為替戦略グローバル主任のグレゴリー・アンダーソン氏は「9月にテーパリングを巡り発表があり、10月に始まることは講演では示唆されなかった」と述べた。

インスペレックスのシニアトレーダー、デイビッド・ペトロシネリ氏は、パウエル議長がテーパリングと利上げを「明確に区分した」と指摘した。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツのカール・シャモッタ氏は、市場では長期的な引き締めの道筋を巡る期待が後退し、ドルが下落する展開になったと述べた。

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.39%安の92.6760。

ユーロ/ドルは0.37%高の1.1794ドル。ドル/円は0.24%安の109.82円。

ニュージーランドドル/米ドルは小幅安。同国のアーダーン首相は27日、全土で実施しているロックダウン(都市封鎖)を緩和すると発表。ただ、学校は引き続き閉鎖され、感染の中心地である最大都市オークランドでは封鎖が続くという。

カナダドルは対米ドルで0.56%高の1.2612カナダドル。原油先物相場も上昇した。

<債券> 米債利回りが低下した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演では資産購入の縮小開始時期に関する新たな手掛かりが得られず、年終盤までテーパリング(量的緩和の縮小)が実施される可能性は低いとの見方が広がった。

パウエル議長は27日、米年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)での講演で、米経済は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下での緊急プログラムを縮小する基準に向けて引き続き前進しているとの認識を示した。また、現行のインフレ高進は収束する可能性が高いとし、テーパリング開始時期については年内が適切との見方を示しながらも、具体的な時期については明言を避けた。

インスペレックスのシニアトレーダー、デービッド・ペトロシネリ氏は、「パウエル議長が『様子見』姿勢を示したことから市場は好感したと思われる。全体として、パウエル議長はテーパリングの明確な発表と開始を11月に延期したもようだ」と述べた。

FRBのクラリダ副議長も同日、テーパリング開始時期について「(パウエル)議長に同意する」と指摘。インフレ率が資産購入の縮小開始に向け「実質的なさらなる進展」を遂げたほか、雇用については目標に向けた進展が今秋まで継続するとし、「そうなれば、年後半での買い入れペースの縮小開始を支持する」とした。

指標10年債利回りは1.310%に低下。パウエル氏の講演前は1.341%近辺で推移していた。前日には一時2週間ぶりの高水準となる1.375%を付けていた。

5年債利回りは0.800%に低下。オーバーナイトでは7週間超ぶりの高水準となる0.864%を付けていた。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディー・ゴールドバーグ氏は「講演では、現状維持でデータを見守るという明確なメッセージがうかがえた」と指摘。「例えば来月の雇用統計が非常に強かった場合、FRBは早めにテーパリング(量的緩和の縮小)に踏み切る可能性がある。もし雇用だけでなく、インフレや経済活動に関するデータも減速し始めるようなら、FRBはテーパリングをやや遅らせるかもしれない」と述べた。

米商務省が27日発表した7月の個人消費支出は前月比0.3%増と、6月の1.1%増から鈍化。米ミシガン大学が27日に発表した8月の消費者信頼感指数(確報値)は70.3と、2011年12月以来、約10年ぶりの低水準となった。

<株式> 上昇し、S&P総合500種指数とナスダック総合指数が終値で最高値を更新した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を受け安心感が広がった。

株価指数は週間でそろって値上がりした。

パウエル議長は27日、米年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)での講演で、テーパリング(量的緩和の縮小)開始時期について、年内が適切との見方を示しながらも、具体的な時期については明言を避けた。

ハーベスト・ボラティリティー・マネジメントのリサーチ&トレーディング部門責任者、マイク・ジグモント氏は「反射的な押し目買いの検証と、市場によるハト派的なFRBの受け入れが起こる」との見方を示した。

他のFRB当局者では、セントルイス地区連銀のブラード総裁や米クリーブランド地区連銀のメスター総裁が、テーパリングは間もなく開始し、来年には終了すると発言した。

経済指標では、7月の個人消費支出が前月比0.3%増と、6月の1.1%増から鈍化した。個人消費支出(PCE)価格指数は、食品とエネルギーを除いたコア指数が前年同月比3.6%上昇と、2カ月連続で同じ伸びとなった。

業種別では、11業種中10業種が値上がりし、エネルギー株の伸びが目立った。

個別銘柄では、衣料小売りのギャップが0.6%高。通期の純売上高見通しを上方修正した。

半導体大手のエヌビディア

フィットネス機器販売のペロトン・インタラクティブは8.5%安。主力のエクササイズバイクの20%値下げによって短期的に利益が圧迫されるとの見通しを示した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を5.21対1の比率で上回った。ナスダックでは3.40対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は86億7000万株。直近20営業日の平均は89億5000万株。

<金先物> 続伸。この日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を受け、早期 の金融緩和縮小に対する過度の警戒感が後退し、金塊は買いが優勢となった。中心限月1 2月物の清算値(終値に相当)は前日比24.30ドル(1.35%)高の1オンス=1 819.50ドル。週間では35.50ドル(1.99%)高で3週続伸となった。

<米原油先物> 暴風雨が接近する米メキシコ湾岸の産油施設閉鎖の報を受け、反発した。米国産 標準油種WTIの中心限月10月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.32ドル(1. 96%)高の1バレル=68.74ドル。週間では10.3%上昇した。11月物は1. 38ドル高の68.48ドルだった。

ドル/円 NY終値 109.82/109.85

始値 110.13

高値 110.26

安値 109.79

ユーロ/ドル NY終値 1.1793/1.1797

始値 1.1757

高値 1.1802

安値 1.1736

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 101*25.50 1.9208%

前営業日終値 101*11.00 1.9410%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*14.00 1.3104%

前営業日終値 99*04.00 1.3440%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*24.00 0.8011%

前営業日終値 99*17.50 0.8430%

2年債(指標銘柄) 16時34分 99*26.00 0.2190%

前営業日終値 99*24.75 0.2390%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 35455.80 +242.68 +0.69

前営業日終値 35213.12

ナスダック総合 15129.50 +183.69 +1.23

前営業日終値 14945.81

S&P総合500種 4509.37 +39.37 +0.88

前営業日終値 4470.00

COMEX金 12月限 1819.5 +24.3

前営業日終値 1795.2

COMEX銀 9月限 2406.2 +51.2

前営業日終値 2355.0

北海ブレント 10月限 72.70 +1.63

前営業日終値 71.07

米WTI先物 10月限 68.74 +1.32

前営業日終値 67.42

CRB商品指数 219.1764 +2.8059

前営業日終値 216.3705

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます