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[ストックホルム 16日 ロイター] - スウェーデンは16日、北大西洋条約機構(NATO)加盟申請を正式決定した。冷戦を通じ維持してきた中立政策からの転換となる。
アンデション首相は会見で「われわれは一つの時代を後にし、新たな時代に突入する」とし、加盟申請手続きは、すでにNATO加盟申請を表明しているフィンランドと同時に行う方針とし、16─18日中に申請する可能性があると語った。
フィンランドのニーニスト大統領は15日、NATOに加盟申請すると正式に表明した。
アンデション首相は「NATOはスウェーデンを強化し、スウェーデンはNATOを強化する」と強調。同時に、加盟が承認されても、国内に恒久的なNATO軍事基地や核兵器を保有することは望んでいないとも述べた。
ロシアのウクライナ侵攻を受け、スウェーデンの与党・社会民主労働党は15日、長年にわたる加盟反対の立場を転換。議会では多数が加盟に賛成だった。
アンデション首相は、迅速な加盟手続きを望むとしつつも、NATOの全30加盟国による批准が必要となることから、最大1年を要する可能性があるとし、スウェーデンはその間、著しく脆弱な状況に置かれると警告した。
隣国デンマーク、ノルウェー、アイスランドは支援を表明。共同声明で「フィンランドとスウェーデンの安全保障は、われわれ全ての共通の懸案だ。フィンランドもしくはスウェーデンの領土が、NATOへの加盟を果たす前に攻撃を受ける事態となれば、われわれは必要に応じ支援する」と言明した。
一方、トルコはフィンランドとスウェーデンによるNATO加盟に向けた動きを「ポジティブ」と受け止めていないという認識を示した。
スウェーデンのフルトクビスト国防相は、トルコ政府の反対姿勢を解消できるよう、スウェーデンはトルコと外交協議を開始する計画を示した。
ストルテンベルグNATO事務総長は「加盟申請手続きに遅れを生じさせることなく、トルコの懸念に対応できると確信している」と述べた。
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