4日の日経平均は小幅に続落。
2.34円安の20408.54円(出来高概算12億3000万株)で取引を終えた。
3日の米国市場ではNYダウが一時130ドル超の下落をみせていたものの、その後は下げ渋る流れから小幅に上昇に転じたこと、また、ナスダックは120Ptの下落となったが、アルファベット(グーグル)の下落影響が大きいとみられ、一方で半導体のサイプレスセミコンダクタが同業の独インフィニオンテクノロジーズによる買収で合意したと発表し急騰するなか、半導体SOX指数は上昇したことが支援材料となった。
前日のNYダウ先物の弱さが嫌気されていた反動もあり、シカゴ日経225先物清算値20465円にサヤ寄せす格好から自律反発からのスタートとなった。
しかし、円相場は1ドル107円台を付けてくるなど円高傾向が重石となり、買い一巡後は再び弱含みとなると、前引け間際には一時20289.64円まで下げ幅を拡大させる局面もみられた。
とはいえ、下にも売り込みづらい中、後場に入ると日銀のETF買い入れ観測のほか、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が予定されていることもあり、底堅い値動きをみせていた。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。
セクターでは、サービス、情報通信、陸運、その他製品、空運、水産農林が軟調。
半面、鉄鋼、ガラス土石、海運、鉱業、石油石炭、金属製品、非鉄金属がしっかり。
指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG (T:9984)、リクルートHD (T:6098)、KDDI (T:9433)が重石となる一方で、東エレク (T:8035)、ファナック (T:6954)が下支えとなった。
底堅さが意識されるものの、リバランスの商いが中心となっており、内需セクターの利食いに対して外需セクターの買い戻しといった流れとみられ、依然としてリスク回避姿勢の流れが継続しているとみて良さそうである。
積極的にトレンドを取りに行く動きは考えづらく、こういったリバランスの流れがしばらく続くとみておきたい。
また、日中こう着が続いていることから、心理的には底堅さが意識されやすいところである。
ただし、米中貿易摩擦が泥沼化する中、期待されていたG20での米中首脳会談での進展も見込みづらく、長期化する可能性が警戒されている。
そういった局面における底堅さというところであり、ポジション圧縮に伴うリバランスが影響していることから、質の悪い底堅さであろう。