[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、感染力が強い新型コロナウイルスのデルタ変異株の感染が世界的に拡大していることでリスク選好度が低下し、安全資産としてのドルに買いが入った。
世界的な景気回復の行方を見極めようと、市場では米労働省が13日に発表する6月の消費者物価指数(CPI)のほか、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が14─15日に行う証言が注目されている。
ウエスタンユニオン・ビジネスソリューションのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「警戒感が強い中で今週の取引が始まった。リスク選好が抑制され、結果としてドルに買いが入った」と指摘。
アクション・エコノミクスのグローバル外為分析部門のマネジング・ディレクター、ロナルド・シンプソン氏は、米CPI統計について、「勢いがあれば米国債利回りとドル相場が上昇し、FRBによるテーパリング(量的緩和の縮小)が再び市場の最大の関心事になる」と述べた。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.1%高の92.264。前週付けた3カ月ぶり高値の92.844からそれほど大きく乖離していない。
リスク選好度が低下する中、豪ドルは対米ドルで0.17%下落した。
英ポンドは0.22%安の1.3879ドル。 英国のジョンソン首相はこの日、イングランドでまだ実施されている感染拡大抑制措置の大部分を計画通りに19日に解除するにあたり、国民に警戒を促すとともに、感染者数は増加しており、パンデミック(世界的大流行)は終息していないと強調した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは約3.4%安の3万3109.25ドル。イーサは5.2%安の2028.54ドル。
ドル/円 NY終値 110.35/110.38
始値 110.17
高値 110.40
安値 110.11
ユーロ/ドル NY終値 1.1859/1.1863
始値 1.1844
高値 1.1873
安値 1.1837