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中国昇降機の安全問題に世界が関心、20台当たり1台に不具合

発行済 2015-08-05 11:20
更新済 2015-08-05 11:33
中国昇降機の安全問題に世界が関心、20台当たり1台に不具合
中国昇降機の安全問題が世界的にクローズアップされている。
稼働する20台のうち、1台に何らかの不具合、不良が存在するとされるため。
事故につながる恐れもあり、速やかな改修が必要といえる。
参考消息網が5日付で伝えた。
当局の国家質量監督検験検疫総局(質検総局)の報告によると、中国全体の昇降機数は、足元で240万台を数える。
うち11万台(5%)に潜在的な安全リスクが存在。
そのうち2万6000台が補修されることなく、使われ続けている実態が判明したという。
昇降機の検査、保守は通常、メーカー側が行なう。
ただ、事故の危険を軽減するために、中央政府は各地方政府に対し、すべての昇降機の緊急点検を実施するよう求めた。
今月10日までに、報告を上げるよう命じている。
この背景には、昇降機に絡んだ事故の頻発がある。
湖北省荊州市のショッピングモールでは7月26日、女性1人がエスカレーター事故で死亡した。
現場は同市沙市区の安良百貨商場。
6階から7階に上りきったところで、エスカレーター底部に隙間が広がった。
3歳の息子を押し出して救った30歳の母親が犠牲となっている。
監視カメラに収められたショッキングな映像は、“人食いエレベータ”のタイトルを付けられて流出した。
YouTubeだけでも、すでに閲覧数が700万回を超えている。
その後も、各地で事故が後を絶たない状況だ。
質検総局によると、2014年は通年で49件の昇降機事故が報告されている。
少なくとも37人が死亡した。
荊州市で事故を起こしたエスカレーターを納入したメーカーは「申龍」。
1992年に発足し、上場準備を進めていた申龍電梯股フン有限公司(江蘇省蘇州汾湖高新技術産業開発区)によって2014年7月1日に出荷された。
今年3月16日には、湖北省の特殊設備検験検測研究院が安全調査で「合格」と判断したばかり。
ただ、事故後の調査では、ステップ間の接続部に緩みがあると判断。
「設計そのものに安全問題がある欠陥商品」と指摘された。
間接的な事故原因にも言及。
事故5分前から異常が発生していたにもかかわらず、担当者が緊急停止ボタンを押すことを怠っていたと報告された。
【亜州IR】

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