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年末高を意識した個人の待機資金13兆円の行方に注目

発行済 2017-11-27 08:32
更新済 2017-11-27 08:33
年末高を意識した個人の待機資金13兆円の行方に注目
 27日の日本株市場は堅調な展開が見込まれる。
24日のNY市場は短縮取引ではあったが、ブラックフライデーで年末商戦の動向が注目される中、緩やかに上昇する展開となった。

シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の22650円だった。
まずはこれにサヤ寄せする格好から買いが先行しそうだ。


 また、今週は米年末商戦の動向が材料視されることになり、これが相場の押し上げ要因として意識されそうだ。
米感謝祭明けから年末商戦が本格化するが、「ユニクロ」でネット販売がダウンしていると報じられた。
「感謝祭」が始まったなか、予想を超えるアクセスが集中したためとみられている。
良好な雇用環境に加え、株高によって購買意欲も強いとみられる。


 その他、需給面では11月第3週(13-17日)の海外投資家による日本の現物株と先物合計の売買が、3463億円の売り越し(前週は909億円の売り越し)となった。
この週の日経平均は週間で10週ぶりに下落していたこともあり、想定内の動きではある。
しかし、これまで上昇をけん引していた海外投資家の需給状況に変化がみられていることから、物色対象にも当然、変化がみられてくるだろう。
日経平均の先高観は後退していないが、これまでの景気敏感セクターを中心とした主力大型株から、相対的に出遅れているセクターや中小型株に資金がシフトしやすい。


 現物株では個人は10週ぶりに買い越しており、年末に向けて個人主体の物色が強まる可能性も意識しておきたいところである。
これまでの売り越しにみられるように、個人が利益確定でキャッシュポジションを高めており、マネー・リザーブ・ファンド(MRF)の残高が13兆円超と過去最高を更新している。
待機資金が相場を押し上げてくる展開が期待されよう。

(村瀬智一)

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