日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU0>
前場終値 9733.06 (+190.41) 前場終値 9730 (+220)
寄り付き 9701.32 寄り付き 9720
安値/高値 9674.61─9764.73 安値/高値 9700─9770
出来高(万株) 193117 出来高(単位) 28215
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[東京 11日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は続伸し、9700円台
を回復した。米株高やユーロ反発を受け、主力輸出株を中心に買いが先行し、序盤はほぼ
全面高の展開だった。また、民主党が参院選を6月24日公示、7月11日投開票の日程
で実施する方針を固め、今国会での郵政改革法案処理を先送りすると報じられたことを好
感し、銀行株の買いが続いた。6月限日経平均先物・オプションの最終決済に関わる日経
平均のSQ(特別清算指数)は9747円59銭となったもようで、そのレベルを挟んで
もみあった。
前場の東証1部騰落数は値上がり1401銘柄に対して値下がり183銘柄、変わらず
が91銘柄。東証1部の売買代金は1兆6086億円だった。
10日の米株式市場でダウ工業株30種<.DJI>が2.76%高となるなど急反発、ユー
ロ圏債券市場に明るい兆しが見られたことや、前日売り込まれたエネルギー株に買いが入
ったことが大幅高につながった。外為市場でユーロが切り返したことから、東京市場は主
力輸出株を中心に買い戻しが入り、前日終値比で一時200円超上昇した。
複数の株式市場筋によると、6月限日経平均先物・オプションの最終決済に関わる日経
平均のSQ(特別清算指数)は9747円59銭となった。前場はこのレベル付近でもみ
あった。大手証券の株式トレーダーは踏み上げ商状とみている。
一方、共同通信によると、民主党が参院選を「6月24日公示―7月11日投開票」の
日程で実施する方針を固め、今国会での郵政改革法案処理を先送りすると国民新党側に伝
えた。これを受け、国民新党代表の亀井静香金融・郵政改革担当相は11日未明、党本部
で緊急記者会見し、閣僚を辞任する意向を明らかにした。
民間金融機関を圧迫すると批判された同法案が、国会閉会に伴いいったん廃案の見通し
となったことで、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>など銀行株に買いが入ったとみ
られている。
ただ、市場では目先について強気な声が聞かれない。野村証券プロダクト・マーケティ
ング部マーケット情報課長の佐藤雅彦氏は、4月に入ってから約2カ月にわたって下げて
きたことからリバウンド局面で、向こう1カ月ぐらいはしっかりの展開としながらも、「
欧州債務問題を背景に外為市場でユーロの不安定な値動きが続いていることが上値を抑え
るのではないか。1万円の壁はなかなか超えられない」とみている。
個別銘柄では、富士通<6702.T>と東芝<6502.T>は底堅い値動きだった。両社は携帯電話
機事業を統合する方向で最終調整に入った、との11日付日経新聞朝刊の報道が材料視さ
れている。実現すると国内シェアは約2割となり、シャープ<6753.T>に次ぐ第2位メーカ
ーが誕生するという。これについて2社が否定のコメントを発表したことで、上げ幅がや
や縮小した。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)