米労働省が発表した7月の雇用者数は予想を大幅に下回り、米連邦準備制度理事会（FRB）の利下げ観測が高まった。
7月の雇用者数は11万4000人にとどまり、予想の17万5000人を下回った。失業率は6月の4.1％から4.3％に上昇した。
失業率の上昇は、労働力率が6月の62.6％から7月は62.7％に上昇したことが一因である。労働市場への参入者が増えたにもかかわらず、7月の平均時給は0.2％の小幅な伸びとなり、過去12ヵ月で3.6％の上昇となった。5月と6月の雇用者数も合計2万9,000人下方修正された。
新規失業保険申請件数は2023年8月以来の高水準に上昇し、最新週は24万9000件に達した。継続申請件数は187.7万件と、2021年11月以来の高水準となった。このデータは労働市場の弱体化を示しており、FRBが主要金利を引き下げる可能性を高めている。
ADPが水曜日に発表したレポートによると、7月の民間部門の雇用者数はわずか122,000人で、これも予想されていた150,000人を下回った。この雇用増加率の鈍化は、スタンフォード大学デジタル経済研究所の報告書と一致しており、賃金の伸びは2021年以降で最低であると指摘している。さらに、第2四半期の雇用コスト指数の上昇率は0.9%にとどまり、2021年以降で最小の四半期上昇率となった。
米連邦公開市場委員会（FOMC）会合後、2年債利回りは3.92％、10年債利回りは3.8％まで低下した。FRBの金利がこれらの市場金利を上回っていることから、アナリストは来る9月18日の会合での利下げが確実視されており、11月7日の大統領選挙後にもう一段の利下げが行われる可能性も高いと予想している。
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