[ナイロビ 26日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のモエティ・アフリカ地域事務局長は26日、サハラ砂漠以南(サブサハラ)の約半数の国では新型コロナウイルスの感染拡大を食い止める望みはあるが、可能性は小さくなっていると懸念を示した。
アフリカでの感染拡大はアジアや欧州に比べて遅いが、ロイターのまとめによると、感染者は40カ国以上で約2850人、死者は73人に上っている。
モエティ氏は「事態はかなり劇的に進んでいる」とし、「各国はさらなるウイルス感染拡大に備えつつ、封じ込めに取り組む必要がある」と述べた。
域内では新型コロナ対策として南アフリカが3週間の外出禁止策を導入したほか、ケニアは夜間外出禁止令を発令した。
モエティ氏は「まだ手段はある。ただ、各国に感染が拡大する中、その可能性は日に日に狭まっている」とも述べた。
アフリカ疾病予防管理センターのJohn Nkengasong所長は、感染がさらに悪化した場合に人工呼吸器などの供給を確保できるように、アフリカ各国の指導者が資金の豊富な国と協力する準備をしていると話した。