[ヘルシンキ 30日 ロイター] - フィンランドの通信機器メーカー、ノキア (HE:NOKIA)が発表した第1・四半期決算は、新型コロナウイルスの感染拡大による中国からの供給途絶が響き、2%の減収となった。ただ次世代通信規格5G関連機器に対する需要が好調で小幅な黒字を計上した。
第1・四半期(1─3月)の売上高は49億ユーロ。リフィニティブが集計したコンセンサス予想(51億ユーロ)を下回った。
競合するスウェーデンのエリクソン (ST:ERICb)や中国の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]は、新型コロナによる在宅勤務関連の需要が寄与し第1・四半期は増収だった。
ノキアは、新型コロナの影響の大半は今四半期に出てくると予想し、下半期は季節要因で好調を見込む。5G関連でこれまでに70の商用契約が成立した。
スリ最高経営責任者(CEO)は声明で「第1・四半期は需要が減少しなかった。ただ、新型コロナの状況が進むに伴い、多くの国で供給・輸送面の課題が増え、一部顧客が支出計画を見直す可能性がある」と述べた。
実質ベースの利益は1株=0.01ユーロ。アナリストの予想はゼロ。前年同期は0.02ユーロの損失だった。
ノキアは通期1株利益予想を0.25ユーロから0.23ユーロに引き下げた。アナリストは0.24ユーロを予想していた。