[ソウル 1日 ロイター] - 韓国政府は今年の経済成長率見通しを0.1%に引き下げた。新型コロナウイルスの感染拡大で輸出・個人消費・企業投資が打撃を受け、1998年のアジア金融危機以降で最悪の状況を見込んでいる。
感染拡大前の予想は2.4%成長だった。政府は国内総生産(GDP)の13.1%に相当する総額250兆ウォンのコロナ対策予算を明らかにした。
韓国中銀の今年の成長率予想はマイナス0.2%、国際通貨基金(IMF)の予想はマイナス1.2%。
企画財政部は「新型コロナウイルスの感染で内需はかつてない落ち込みとなり、懸念が最大化して金融・労働市場に衝撃をもたらした。内需の回復は外需の深刻な低迷と不安心理により限定される見込みで、冬までに第2波が到来すればさらに悪化する可能性がある」との見解を発表した。
韓国の2019年の成長率は2.0%だった。今回引き下げられた見通しは、アジア金融危機で押し下げられた1998年のマイナス5.1%以降で最悪の水準。
今年の個人消費は前年比1.2%減、輸出は8.0%減と予想している。これまでの予想はそれぞれ2.1%増、3.0%増だった。