[ワシントン 10日 ロイター] - カドロー米国家経済会議(NEC)委員長は10日、米経済は約3カ月前に新型コロナウイルス感染拡大を受け突如として急激にリセッション(景気後退)に陥ったが、すでに転換点を迎えたとの認識を示した。
カドロー委員長はCNBCのインタビューに対し、株式相場の上昇やさまざまな経済指標は景気回復の新芽(グリーンシュート)であるとの認識を示し、「株式市場の動向は景気の上向きを先んじて示している」と述べた。
労働省が5日に発表した5月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比250万9000人増と、エコノミスト予想の800万人減に反しプラスに転じたほか、失業率は13.3%と、戦後最悪だった4月の14.7%から改善し、市場予想の19.8%も下回った。
カドロー氏は、6月と7月の統計も力強くなるとの見方を表明。政権内や議会で協議が進められている新たな景気刺激策について「さまざまな選択肢が存在している」とし、新型ウイルス感染拡大抑制策緩和を受け職場に戻る人たちへの支援金などについて「極めて慎重に検討している」と述べた。
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