[ニューヨーク 11日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、円、スイスフランなど安全とみられる通貨が上昇。新型コロナウイルス後のV字回復期待が後退する中、円は対ドルで1カ月ぶり高値を付けたほか、スイスフランも3カ月ぶり高値を付けた。一方、ユーロや英ポンド、豪ドルなどは値下がりした。
株価は大幅に値下がりし、ダウ平均株価 (DJI)は一時1800ドルを超える下げとなった。テンパス(ワシントン)のトレーディング部バイスプレジデント、ジョン・ドイル氏は「歴史的な値上がりを記録している株式相場にリアリティーチェック(現実確認)が入った」とした上で「再感染を巡る懸念があるのは事実だが、状況は週初とあまり変わっていないはずだ」と述べ、投資家はおそらく株式の利食い売りやドルの買い戻しへの口実を探していたとの見方を示した。
米連邦準備理事会(FRB)が前日の連邦公開市場委員会(FOMC)後にさえない経済見通しを示したことで、安全とみられる通貨への需要が高まったという。FRBは異例の経済支援を継続すると改めて表明したほか、国内総生産(GDP)が今年6.5%縮小し、失業率は年末時点で9.3%になるとの見通しを示した。
投資家らは新型コロナ感染の第2波にも警戒している。ロイターの集計によると、米国の新型コロナウイルス感染者数は10日、200万人を突破した。新規感染者数は5週間連続で減少していたものの、最近になって小幅増に転じている。
円は対ドル
一方、ユーロは対ドル (EUR=)で0.5%安の1.1314ドル。豪ドル
ドルは通貨バスケット (=USD)に対し0.5%高の96.681。
ドル/円 NY終値 106.85/106.87
始値 107.02
高値 107.13
安値 106.59
ユーロ/ドル NY終値 1.1297/1.1301
始値 1.1371
高値 1.1403
安値 1.1289