[ワシントン 11日 ロイター] - 11月の米大統領選に向け民主党候補指名を固めたバイデン前副大統領は11日、トランプ大統領はいまだに新型コロナウイルス流行の現実を直視できていないとして、対応を改めて批判した。国内の感染者数は200万人を超えている。
バイデン氏は声明で、新型コロナ感染者は20州以上で増え続けていると指摘し、トランプ氏は「現実を無視しようとしている」と訴えた。
トランプ氏は4月と5月に続き、6月に至っても新型コロナの封じ込めができていないとし、国内で「信じ難いほど多数の死者」が出ているのに「新型コロナを真剣に受け止めることをいまだに拒んでいる」と批判した。
バイデン氏は11月3日の大統領選でトランプ氏と対決する見通し。
トランプ氏の選挙陣営の報道官はバイデン氏の声明に対し、大統領が決めた中国からの渡航者に対する制限で「数えられないほど多くの命」が救われたと反論。「大統領の指導の下、米国は他国の合計を上回るウイルス検査を実施してきた」と強調した。
米国の新型コロナ感染症による死者数は11万6000人を超えており、世界で最も多い。一部の州では新型コロナ感染症の入院者数が足元で増えており、経済再開が感染の第2波を引き起こすとの懸念が強まっている。
第2波への懸念から11日の米株式市場は大幅安となった。