[ジュネーブ/ロンドン 18日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)の主任科学者、ソミヤ・スワミナサン氏は18日、新型コロナウイルスのワクチンについて、年内に数億本、来年には20億本が製造されることを期待していると述べた。
また、ワクチン承認後に接種の優先順位を決める計画を整備しているとも述べた。
優先度が高いのは、治療に当たる医療従事者、高齢者や持病を抱える人たち、刑務所や老人ホームなど感染リスクが高い場所で働いたり暮らしたりする人たちなどになるという。
コロナワクチンについては、現在約10の候補について治験が行われており、早ければ数カ月以内の実用化が期待されている。
ただ、スワミナサン氏は年内に数億本というのは楽観的な期待だとし、来年に最大3種のワクチンが20億人に接種できるという予想も「大きな仮定」と述べた。
また、新型コロナ治療薬として世界各地で行われている抗エイズウイルス(HIV)薬「ロピナビル」と「リトナビル」の配合剤治験については、現在暫定データを検証していると述べた。