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WHO元事務局長、コロナ感染初期の渡航容認巡り規則見直し訴え

発行済 2020-06-20 00:58
更新済 2020-06-20 01:00

[ジュネーブ 19日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)の元事務局長、グロ・ハーレム・ブルントラント氏は19日、WHOが新型コロナウイルスの感染拡大初期に渡航制限を推奨しなかったことについて、その判断につながった規則を見直すべきだと訴えた。

WHOは1月30日、新型コロナの感染拡大を巡り、国際的な公衆衛生上の緊急事態を宣言。ただ、感染症拡大時に渡航や貿易を制限することを推奨していない国際保健規則(IHR)に基づき、渡航制限措置を講じないよう各国に要請した。

© Reuters. WHO元事務局長、コロナ感染初期の渡航容認巡り規則見直し訴え

これが米国によるWHO批判の一要因となり、トランプ政権はWHO脱退を表明した。

1998年から2003年まで事務局長を務めたブルントラント氏は、米国のWHO脱退表明に断固反対するとした上で、IHRには「修正が必要だ。非常に明らかな落ち度があるため、われわれは修正を提案する」と指摘。IHRは加盟国の合意で発効したが、「策定から合意に至る全体的な過程の中で、多くの国が渡航制限を回避することにこだわっていた」とし、渡航制限の恐れがあると感染症発生を報告しないケースが出てくることを一部の国が懸念していたと述べた。

また、中国による新型コロナに関する報告の遅れが感染拡大につながったものの、中国の対応は03年の重症急性呼吸器症候群(SARS)発生時よりはるかに改善したと語った。

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