[ニューヨーク 2日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、国内で新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない中、安全資産としてのドルに買いが入った。
労働省が朝方発表した6月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月から480万人増となり、1939年の統計開始以降で最多となったほか、失業率も11.1%と5月の13.3%から改善。これを受けリスク選好が高まり、ドルは当初は下落していた。
ただ、新型ウイルスの新規感染者がフロリダ州で1万人を超えるなど、国内の感染拡大に歯止めがかかっていないことから、楽観的な見方は後退。テンパス(ワシントン)のシニア外為トレーダー、フアン・ペレス氏は「ドル相場の動向は新型ウイルス感染拡大への対応次第となる。米国の状況は他のどの国よりもはるかに悪化している」と述べた。
6月の雇用統計について、ローゼンバーグ・リサーチのチーフエコノミスト兼ストラテジスト、デービッド・ローゼンバーグ氏は、経済活動が再開された時期に収集された情報だと認識する必要があるとし、「調査の対象だった週に1時間でも働けば統計上の『雇用者』として数えられた」と指摘。「その後、感染が再拡大したことで、約40%の州が経済活動の再停止などに追い込まれたのは周知の事実だ」とし、7月以降の情勢を見極めたいと述べた。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数 (=USD)は0.1%高の97.269。ユーロは対ドル (EUR=EBS)で0.1%安の1.1235ドル。ドルは対円
3日の米金融市場は独立記念日の振替のため休場となる。
ドル/円 NY終値 107.48/107.51
始値 107.49
高値 107.72
安値 107.41
ユーロ/ドル NY終値 1.1238/1.1242
始値 1.1277
高値 1.1297
安値 1.1224