[ニューヨーク 10日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが下落。新型コロナウイルスワクチンを巡る期待からリスク選好が上向き、株価が値上がりする一方、ドルは売られた。ドル指数は週間で約1カ月ぶりの大幅な下げとなった。
米バイオ医薬品企業ギリアド・サイエンシズ (O:GILD)は10日、新型コロナ感染症の治療薬として利用されている抗ウイルス薬「レムデシビル」について、臨床試験(治験)で重症患者の死亡リスク低下や症状の改善が確認されたと発表した。ただ今後の治験でさらなる確認が必要としている。
テンパス(ワシントン)のトレーディング部バイスプレジデント、ジョン・ドイル氏は「最近はドル相場がリスク選好との相関性で語られることが多く、この日も同様の流れとなった」と指摘した。
こうした中、米国では9日時点で新たに6万0500人のコロナ感染者が確認され、過去最多を更新した。しかし市場参加者らは、足元の感染者数の増加よりも将来のワクチン実用化に注目しているとみられている。
ドルは通貨バスケット (=USD)に対し0.2%安の96.624。
経済指標では、6月の卸売物価指数(PPI)が前月比0.2%下落し、市場予想の0.4%上昇に反してマイナスに転じた。エネルギー製品が値上がりする一方、サービスが値下がりした。統計を受けドルは下落した。
ユーロ/ドル (EUR=)は0.2%高の1.1300ドル。
ドル/円
オフショア人民元
ドル/円 NY終値 106.89/106.9
2
始値 106.78
高値 106.94
安値 106.65
ユーロ/ドル NY終値 1.1298/1.130
2
始値 1.1293
高値 1.1324
安値 1.1274
(表はリフィニティブデータに基づいています)