[東京 20日 ロイター] - 20日アジア時間の原油先物価格は下落。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国から成る「OPECプラス」が、新型コロナウイルス危機が長引いた場合の原油需要回復へのリスクについて警告したのが嫌気されている。
米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で原油在庫が予想よりも小幅な減少となったことも弱材料。
0049GMT(日本時間午前9時49分)時点で北海ブレント原油先物 (LCOc1)は0.28ドル(0.6%)安の1バレル=45.09ドル。米WTI先物 (CLc1)は0.31ドル(0.7%)安の42.62ドル。
EIAによると、米原油在庫は先週、4週連続で減少。ただ、減少幅は約160万バレルと、ロイターがまとめた市場予想の270万バレルよりも小幅だった。
アナリストらは在庫は今後も減少すると予想。キャピタル・エコノミクスはリポートで、米国の生産が停滞する中、原油在庫は向こう数週間で過去5年の平均水準に向けて減少を続ける見込みだとした。
EIAによると、過去4週間の燃料需要は前年比で14%減った。
一方、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、世界的な原油需要は今年第4・四半期にも新型コロナウイルス感染拡大前の水準を回復すると予想。
OPECプラスが19日にバーチャルで開催した、協調減産の順守状況を検証する合同閣僚監視委員会(JMMC)で発言した。
ロイターが入手したOPECプラス声明の草案は、新型コロナ感染拡大第2波の長期化が原油市場の回復に対する主要なリスクとなると指摘した。
OPECプラスはまた、ナイジェリアやイラクなど、5━7月の減産順守率が低かった国々に対し、順守の徹底を求めた。