[28日 ロイター] - 米製薬大手メルクは28日、新型コロナウイルス感染症の初の経口治療薬となることを目指して開発中の「モルヌピラビル」について、12月に米当局の承認が得られれば、来年末までの売り上げが50─70億ドルになると発表した。
デイビス最高経営責任者(CEO)はインタビューで、50─70億ドルという予想は、締結済み、あるいは締結の確度が高い地域などに基づいたものであり、さらに増大する可能性があると指摘。予防にも有効であることがわかれば、需要が急増する可能性があると述べた。
今年の売上高は5─10億ドルを見込む。利益は提携先の米リッジバックと等分する。
さらに同社は、抗がん剤「キイトルーダ」の第3・四半期の需要が好調だったことと、HPVワクチン「ガーダシル」の売り上げが68%増加したことを受けて、通期の調整後1株当たり利益予想を5.65─5.70ドルに上方修正した。従来予想は5.47─5.57ドルだった。この予想には、モルヌピラビルの潜在的な寄与は含まれない。
同社株は中盤の取引で5%超上昇して推移している。