[北京 30日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は30日、世界保健機関(WHO)の緊急時使用のリストに基づく新型コロナウイルスワクチンの相互認証を呼び掛けた。国営新華社通信が同氏の発言記録を報じた。
習氏は20カ国・地域首脳会議(G20サミット)にオンライン出席し、中国は16億本以上の新型コロナウイルスのワクチンを世界に提供しており、16カ国と協力してワクチン製造を行っていると述べた。
世界貿易機関(WTO)が新型コロナウイルスワクチンの特許の一時放棄について早期に決定することを支持すると改めて表明し、ワクチン開発企業の発展途上国への技術移転奨励を求めた。
WHOの緊急使用リストには、シノバック・バイオテック(科興控股生物化学)製とシノファーム製の2つの中国製ワクチンが登録されている。
習氏はまた、世界経済と金融の安定維持に向けた政策を訴え、中国はマクロ経済政策の調整を強化し、政策の継続性、安定性、持続性を維持すると述べた。
「主要国は責任あるマクロ経済政策を採用して発展途上国へマイナスの影響が及ぶことを回避し、国際経済・金融システムの安定を維持すべきだ」と指摘した。
温暖化対策については、2030年までに二酸化炭素の排出量をピークアウトさせ、60年までに排出量を実質的にゼロにする「カーボンニュートラル」の実現を目指すと再び表明した。