[2日 ロイター] - 米医薬品イーライリリーは新型コロナウイルス抗体治療薬について、欧州連合(EU)当局に提出していた承認申請を取り下げた。EUが他のメーカーに軸足を移す中、EU域内で自社製品の需要は大きくないと判断した。
これを受け、EU傘下の欧州医薬品庁(EMA)は2日、3月に開始したイーライリリーの抗体薬「エテセビマブ」と「バムラニビマブ」のローリング・レビュー(逐次審査)を打ち切ったと発表した。リジェネロン・ファーマシューティカルズ、ロシュ、グラクソ・スミスクライン(GSK)、アストラゼネカなどの製薬会社が開発する新型コロナに対するモノクローナル抗体薬の審査は継続する。
米政府はイーライリリーの抗体薬の緊急使用をすでに承認しており、購入を進めている。