[ナイロビ 25日 ロイター] - アフリカ疾病予防管理センター(CDC)のジョン・ケンガソン所長は25日のバーチャル記者会見で、新型コロナウイルスワクチンの到着がようやく増えている一方、多くのアフリカ諸国が物流面の問題から接種加速に苦慮していると明らかにした。
また、アフリカの全人口における接種率はわずか6.6%にとどまっており、2022年末までに70%の接種率を目指すアフリカ連合(AU)の目標達成からはほど遠い状況にあると述べた。
会見で所長は、「これまでよりはるかに多くのワクチンが到着している中で、物流と配布の問題から接種が困難となっている。ワクチン接種に対する躊躇の問題というよりは、空港から人々にワクチンを届ける物流面の問題だ」と説明した。
一方、世界保健機関(WHO)アフリカ支部は、アフリカの接種ペースの遅さは医療部門にも影響しており、医療従事者のうち接種が完了しているのは4人に1人にとどまっていると指摘。WHOのモエティ・アフリカ地域事務局長は別の会見で、「医師や看護師など前線の医療従事者が完全に守られなければ、感染抑制努力が阻害される恐れがある」と述べた。