[オタワ 30日 ロイター] - カナダ統計局が30日に発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で前期比5.4%増と、市場予想の3.0%増を上回った。新型コロナウイルス対策の規制が緩和され、家計支出や輸出が増加した。10月の実質GDPも製造業の回復により堅調に推移したとみられる。
10月の速報値は0.8%増、9月のGDPは予想通りの0.1%増だった。
第2・四半期のGDPは、前回の1.1%減から3.2%減に下方修正された。ただ、10月GDPの増加により、経済活動はパンデミック(世界的な大流行)前を約0.5%下回る水準まで回復してきている。
カナダロイヤル銀行のシニアエコノミスト、ネイサン・ジャンセン氏は「10月GDPの増加は、第3・四半期の数字よりも回復のスピードについて勇気づけられるものだったかも知れない。しかし、新型コロナのオミクロン株の影響を考慮すると、この状態がいつまで続くかについては、今のところ多くの不確実性がある」と指摘した。