[ウィーン 30日 ロイター] - オーストリアの議会委員会は30日、新型コロナウイルスのロックダウン(都市封鎖)を10日間延長すると発表した。決定は予想通りで、これにより実施期間は12月11日までの20日となる。
政府は22日、1日当たりの感染者増加を受けて封鎖に踏み切り、西欧では今秋初となった。
オーストリアでは、議会の第3政党である極右自由党(FPO)の進めるワクチン懐疑論に同調する人が多く、接種完了率は人口の約67%と西欧で最低水準。
1日の感染者数は封鎖の前週に記録したピークの1万5000人超から9000人を下回る水準に減少。ただ、30日の新規感染者8186人は、ワクチン接種開始前で全土が封鎖されていた昨年11月の9586人をわずかに下回るにとどまっている。
同国のコロナ死者累計は1万2492人。
封鎖中は、レストラン、カフェ、バー、劇場、博物館、必要以外の店舗は閉鎖されているが、レストランについては持ち帰りサービスの提供が、必要以外の店舗についてはネット上で商品を購入して店舗で受け取るという営業が可能。
外出は通勤や必需品の買い物など限られた理由についてのみ許可される一方、散歩などは時間や距離の制限なしで認められている。