[ストックホルム 7日 ロイター] - スウェーデン政府は7日、新型コロナウイルス感染増加を受け、社会的距離(ソーシャルディスタンス)や公共交通機関でのマスク着用など、限定的な規制を再発動すると発表した。
同国の感染は秋には比較的落ち着いていたが、ここ数週間は増加が続き、入院者や集中治療患者数も、欧州諸国の中では依然低水準ながらも徐々に増え始めている。
アンデション首相は、「感染拡大が見られるが、まだ低水準にある。われわれは、事態の悪化を避けるため協力し合わなければならない」と述べた。
スウェーデンも他国同様、ワクチン摂取の進展と、夏の間に感染者と死者が減少したことから規制が段階的に緩和されていた。しかし感染が再び増加し始め、近隣のデンマークやノルウェーほど多くないものの、感染力のより強いとされるオミクロン型が国内で11例見つかるなどしている。
政府は一段の事態悪化に備え、3段階の行程表を公表。今月導入した100人以上の屋内イベントにおけるワクチンパス提示義務化を、レストランなど、より小規模な集会単位に拡大する準備に入った。また、医師の診断書なしでも発症初日から疾病手当を支給する措置や、病気の子どもや配偶者とともに隔離された場合の手当など、発症期間中の通勤回避に向けた一連の経済措置を再開するという。
スウェーデンでは12歳以上の約85%が少なくとも1回のワクチンを接種、2回以上の接種を受けた人の割合は80%を超えている。