[ロンドン 10日 ロイター] - 英国のジョンソン首相率いる与党・保守党は、昨年のロックダウン(都市封鎖)下にパーティーを首相官邸で開いていたとする疑惑報道を受けて反発が広がる中、世論調査で野党・労働党に支持率の逆転を許した。
タイムズ紙向けのユーガブの世論調査によると、保守党の支持率は12月2日時点から3ポイント下がって33%となる一方、労働党は4ポイント上がって37%となった。
ジョンソン首相は8日、イングランドに制限措置を発動。これに先立つ数時間前には、新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン中の2020年クリスマス期に首相官邸で開かれたパーティーに関してスタッフが笑ったり、ジョークを飛ばしたりしている動画について謝罪した。当時はこうしたイベントは禁止されていた。
首相官邸はパーティーの開催を否定していた。首相は動画が与えた印象に対する怒りを表明した。
BBCは、ジャック・ドイル官邸広報副部長が昨年12月18日、20─30人が集まったパーティーであいさつをしていたと報道。官邸はコメントを拒否した。
タイムズ紙によると、国民の4分の3がコロナ規制に反したクリスマスパーティーがあったと信じており、調査対象者の68%はジョンソン首相が疑惑を否定した際に真実を語っていなかったと考えている。
また、調査会社サーベーションによる別に世論調査(対象1178人、8─9日実施)では、労働党の支持率は1ポイント上昇の40%、保守党は2ポイント低下の34%となった。
さらに、ジョンソン首相は来週、新たなコロナ制限措置の導入に反対する数十人の保守党議員からの抵抗に直面する見通しだ。
保守党のジョン・レッドウッド議員は「私は過去最多の保守党議員がこれら最新の制限措置に反対票を入れると見込んでいる」と述べた。