[北京 16日 ロイター] - 中国は、来年2月1日から始まる春節ピーク時には、今月開通した中国ラオス高速鉄道の利用者が100万人を超えるとの見通しを示した。
国営メディアによると、3日の開通以降の中国区間の利用者が既に30万人を超えた。
ラオスは今週、1月1日からの観光客受け入れ再開を表明。同高速鉄道沿線5県の住民は再開前にコロナワクチンの追加接種(ブースター接種)を受ける。ただ、入国には事前にラオス政府の許可が必要なほか、両国での隔離も求められ、春節時にどの程度の利用があるかは不透明。
貨物輸送は既に始まっており、中国国営メディアによると、15日時点の両国間の貨物輸送は1億元(1570万ドル)を超える。中国は春節前後の約6週間、貨物車を2倍に増やすという。
雲南省昆明市とラオスの首都ビエンチャンを結ぶ鉄道は、総工費60億ドル、距離1000キロに及ぶ。中国の広域経済圏構想「一帯一路」の一環として建設された。中国が共同プロジェクトの70%を出資、タイ、マレーシア、シンガポールへの延伸構想もある。
アジアでも最貧国のひとつであるラオスにとって、このプロジェクトで中国への債務返済が困難になる可能性をエコノミストは警告している。