[ロンドン 20日 ロイター] - ジョンソン英首相は20日、自身を含む10人以上が首相官邸の庭でワインを飲んでいる様子を捉えた写真が新聞に掲載され、ロックダウン(都市封鎖)規則を破ったと批判されている問題で、この写真は仕事中の様子を写したものだと述べ、規則違反を否定した。
英紙ガーディアンは19日、新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン期間中の2020年5月に撮影されたとする、ジョンソン首相とその他10人以上が首相官邸の庭でワインを飲んでいる写真を掲載した。
それによると、首相は生まれたばかりの息子を抱いているとみられる妻キャリーさんや他の2人と一緒に、官邸の庭にあるテラスのテーブルで写っている。
近くには他の4人のテーブルがあり、少し離れたところには、芝生の上に立ってワインのボトルが置かれたテーブルを囲んでいる、より大きな集団も見られる。
政府は当時、屋外の公共の場所で2メートルの距離を保って1人とのみ会うことを国民に求めていた。
ジョンソン首相はこの写真について、人々が怒り、今後は政府の規制に従う可能性が低くなりかねない理由を理解しているかどうか尋ねられると、「あれは仕事中の人々が仕事の話をしているところだ」と放送局に答えた。
ラーブ副首相はこれに先立ち、首相官邸は仕事場でジョンソン氏の住居でもあるため、規制には反していないと説明。タイムズ・ラジオに対し、「仕事の会議の後に仕事用のスーツを着た人々がいるのだから明らかに社交の集まりではない」と述べた。
ラーブ氏によると、今回の写真は政府が記者会見を行ったばかりのある日に撮影されたもので、長い一日を終えたスタッフが庭で一杯やることも時折あるという。
野党・労働党は写真について、首相とスタッフが他人に課した制限措置を真剣に受け止めていなかったことを示す、さらなる証拠だとしている。