[マドリード 22日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は22日、スペイン経済に関する年次リポートを公表し、今年の成長見通しを9月時点の5.7%から4.6%に引き下げた。来年も6.4%から5.8%に下方修正した。
接触の多い業種で新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響が残っていることや、世界的な供給網の問題が解消していないことを背景に挙げた。
昨年は過去最大の落ち込みとなるマイナス10.8%だった。
修正は欧州委員会とスペイン中央銀行の予想と一致しているが、政府予想の6.5%は下回っている。
リポートは、スペインの経済活動がコロナ禍前の水準に戻るのは2022年末か23年初めになるとの見通しを示した。
IMFは現状の景気刺激策と改革計画を支持する一方、財政の不均衡は中期的に是正する必要があると指摘。「スペインは債務をより適切な水準に引き下げ、将来のショックに対応する余地を作るべき」とした上で、23年は財政調整に入るべき時期との見解を示した。