[ワシントン 22日 ロイター] - 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は22日、新型コロナウイルスのワクチンを接種していれば休暇を家族と共に過ごしてもかまわないが、追加接種(ブースター接種)を受けていても大規模な集会への参加は安全でないと警告した。
米国では主流となったオミクロン型変異株により感染が増加しており、旅行や家族訪問、パーティーへの参加を再検討する動きが見られる。
ファウチ所長はホワイトハウスのブリーフィングで、「多くのパーティーには、ワクチン接種状況が不明な人が30人、40人、50人と参加する。オミクロン型拡大の時期に望ましい環境ではない」と述べた。
オミクロン型はデルタ型に比べて軽症であることを示唆する根拠が見つかったとする南アフリカとスコットランドの初期研究について、所長は「良いニュースだ」と指摘した。
その上で「人口動態の異なるわが国でどうなるかを見極めなければならない」と慎重な行動を呼び掛けた。
米疾病対策センター(CDC)のワレンスキー所長は、米国における7日間の平均感染者数が前週から25%増加して1日当たり14万9300人、死者は3.5%増加して1200人と発表。オミクロン型の比率は全米では約73%、東部の大西洋岸や中西部、南部、北部太平洋州の一部地域では90%に達しているという。