[ソウル 27日 ロイター] - 韓国の医薬品当局は27日、米ファイザーが開発した新型コロナウイルス経口治療薬「パクスロビド」の緊急使用を承認した。韓国で新型コロナ経口治療薬が導入されるのは初めて。
韓国では18歳以上の人口の92%超がコロナワクチンを接種済みにもかかわらず、新規感染者が過去最多を更新し、医療体制が逼迫している。
そのため政府は今月、11月にいったん緩和した社会的距離(ソーシャルディスタンス)規制を再び強化した。
医薬品当局の責任者は会見で、パクスロビドの承認により、注射以外に治療法が広がり、居住型療養施設や自宅で治療中のコロナ患者の重症化が防げるとの見方を示した。
パクスロビドの使用が認められるのは、体重40キログラムを超える12歳以上の患者で、中程度から軽度の症状だが基礎疾患があるなど重症化リスクが高い場合に限られる。
当局は、同様に韓国で緊急使用許可を申請中のメルクのコロナ経口治療薬「モルヌピラビル」については、有効性に関する追加情報が必要として、まだ審査中だと明らかにした。