[シドニー 24日 ロイター] - オーストラリアで24日に報告された新型コロナウイルス感染による死者は58人だった。前日と同水準で依然として過去最多に近い水準にとどまっている。
感染力の強いオミクロン変異株の流行はピークアウトしたとみられるが、学校の新学期が来週始まることから、専門家は感染が再拡大する可能性に神経を尖らせている。
死者の大半は、人口の多いニューサウスウェールズ(NSW)州、ビクトリア州、クイーンズランド州が占めた。
新規感染者数は4万0681人と、今月のピーク水準を大幅に下回った。
ケリー・チャントNSW州主席医務官は記者会見で「流行は下火になりつつあり、状況は安定してきている。学校の新学期入りに伴い感染者が増えると想定しているが、国民一人一人の行動で感染を抑えることは可能だ」と主張。「ブースター接種を受けることも役立つ」とした。
新学期への対応を巡っては、州ごとに対応が割れている。NSW州とビクトリア州では対面授業が来週始まるが、生徒たちはマスク着用が義務付けられ、定期的に迅速抗原検査を受ける必要がある。クイーンズランド州は感染急増を避けるため、新学期開始を2月7日に延期した。
クイーンズランド州のジョン・ジェラード主席医務官は「ピークに達したことが終わりを意味するわけではない」と指摘し、学校が再開されればピーク期間が長引く可能性があると警告した。