[シドニー 25日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が25日に発表した12月の豪企業信頼感指数は、マイナス圏に落ち込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大が個人消費や企業の人員確保に影響した。
12月の指数は24ポイント低下のマイナス12となり、昨年のデルタ株拡大時に記録した低水準を割りこんだ。
企業景況感指数は3ポイント低下にとどまり、プラス8だった。売上高動向を示す指数はプラス14となり、収益性を示す指数はプラス10に上昇した。一方、雇用指数は9ポイント低下してプラス2だった。
NABのチーフエコノミスト、アラン・オスター氏は「公式データで雇用の強い伸びが報告されているものの、(雇用指数は)低下した。企業は人員不足や夏のロックダウン見通しなどに直面しており、労働市場の複雑な状況が反映されている」と説明した。
オーストラリア連邦統計局がこの日発表した第4・四半期の消費者物価指数(CPI)は、コアインフレ率が2014年以来の大幅な伸びとなった。燃料や住宅価格の上昇が目立った。オーストラリア準備銀行(中央銀行)による早期利上げ観測が高まる可能性がある。