[ソウル 26日 ロイター] - 韓国の金富謙首相は26日の会合で、国内の1日当たりの新型コロナウイルス新規感染者が初めて1万3000人を超えたと明らかにした。感染力の強いオミクロン変異株が急速に広がっている。
同日公表されたデータによると、新規感染者数は1万3012人。前日にこれまでの最多となる8571人を記録したばかりだった。
保健当局によると、オミクロン株は先週から韓国で支配的となっており、今後数週間で新規感染者の90%以上を占め、1日の感染者数は2万─3万人以上に急増する可能性があるという。
首相は省庁間会合で、「今後は重症患者や死者を減らすことが最優先だ」と述べた。
新しい検査プログラムが試験的に4都市で実施されており、優先順位の高いグループのみがPCR検査を受けることができ、その他のグループは地元クリニックでまずは抗原検査を受ける必要がある。
首相によると、このプログラムは1月29日に全国約256カ所の国運営の検査ステーションに拡大され、2月3日からは数百カ所の地域の診療所でも実施される予定だ。
また、重症者対応に向けた人材確保策の一環として、ワクチンを接種したものの陽性となった人の強制隔離期間を従来の10日間から7日間に短縮した。
韓国では29日から始まる旧正月休暇を控え、新たな感染の波が起きる可能性への懸念が強まっている。
人口5200万人の韓国では、これまでに累計で76万2983人の感染者と6620人の死者が確認されている。成人の95%以上がワクチン接種を完了しており、約58%が追加接種(ブースター接種)を受けている。