[ロンドン 26日 ロイター] - 英インペリアル・カレッジ・ロンドンが26日発表したイングランドにおける新型コロナウイルスの研究結果によると、オミクロン変異株に伴う感染者の急増を受け、1月に過去最高の感染率を記録したことが分かった。感染者数はピークから減少したものの、現在は横ばい状態になっているという。
イングランドでは27日にマスク着用義務とワクチンパスが撤廃される。ジョンソン英首相はウイルスとの共存を目指す中で、ブースター接種(追加接種)の展開が成功し、オミクロン株の重症度が下がったことを評価している。
インペリアルの調査によると、1月5日から20日までの感染率は4.41%で、12月の3倍以上となった。
感染は日を追うごとに縮小したが、全体的な傾向は研究期間終了まで不明だ。子どもで感染者数が増加する一方、成人では減少していた。
インペリアルREACTプログラムのディレクター、ポール・エリオット氏は「今回のデータには、1月中に感染者が急速に減少していたという朗報が含まれているが、依然として極めて高水準で、最近では非常に高水準の感染で横ばいになっている可能性がある」と述べた。
また、オミクロン株はかつて主流だったデルタ株とほぼ完全に入れ替わっているという。
75歳以上の高齢者の感染率は2.43%で、人口全体の感染率よりは低いものの、依然として「非常に脆弱なグループにおける高レベルの感染」だと研究者らは指摘している。