[ジャカルタ 25日 ロイター] - インドネシアとシンガポールは25日、犯罪人引渡条約を締結した。インドネシア政府は、多額の公金を横領して海外に逃亡した犯罪人の身柄確保につながると期待している。
両国の閣僚はまた、空域と防衛に関する2国間協定にも署名した。 インドネシア国家官房のユーチューブチャンネルで署名式の映像が配信された。
署名式に先立ち、インドネシアのジョコ大統領とシンガポールのリー・シェンロン首相が会談を開いた。
インドネシア当局にとって、アジア金融危機の際に多額の公金を横領し海外に逃亡した犯罪人の身柄を容易に確保できない問題が長年、頭痛の種となってきた。
インドネシア投資・海洋省の声明によると、引渡条約は最も古くて18年前の犯罪にさかのぼって適用される。また、犯罪人が海外で国籍を取得しても自国での法の裁きは逃れられなくなる。両国での犯罪抑止効果が期待できるとした。
インドネシアとシンガポールは2007年にも犯罪人引渡条約を結んだが、インドネシアの議会で批准されなかった。