[リスボン 30日 ロイター] - ポルトガルで30日、議会(一院制、定数230)の前倒し総選挙が行われ、コスタ首相率いる与党社会党が過半数の議席を獲得して勝利した。
コスタ氏は勝利宣言を行い「過半数は絶対的な権力を意味するわけではなく、単独で政治をするわけでもない。より責任が大きくなり、全てのポルトガルの人々のために政治を行うことを意味する」と強調した。
コスタ氏は、社会党が117─118議席を獲得したと表明。改選前の108から議席を伸ばした。
暫定結果によると、社会党の得票率は約42%。一方、中道右派の社会民主党は30%を割り込んだ。
投票率は新型コロナウイルスの感染拡大にもかかわらず、予想以上だった。事前の世論調査では社会党の支持率が伸び悩んでいた。
新興極右政党シェーガは少なくとも11議席を獲得する見込みとなり、改選前の1議席から躍進した。
2011年から14年にかけての債務危機後に発足したコスタ政権は財政赤字を縮小し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の19年に黒字化を達成、約6年にわたり安定政権を運営してきた。
ただ、昨年11月、左派政党が右派と協力して政府の予算案を否決、レベロデソウザ大統領が議会解散を決定した。