[30日 ロイター] - スウェーデンの音楽配信大手スポティファイは、新型コロナウイルスを巡る誤情報が同社サービス上で拡散されているとして大物歌手らが楽曲を削除したことなどを受け、配信するポッドキャストで「コンテンツに関する注意」を促すと発表した。
新型コロナに関する話題を含む番組全てで注意喚起を促し、専門家による情報や信頼できる情報源へのリンクを含むページを設置する。
この問題は、ワクチン懐疑論者として知られる人気ポッドキャスト番組の司会者ジョー・ローガン氏がコロナ流行や政府の義務、ワクチンに関する自身の見解を番組内で配信し、物議を醸しているもの。
科学者や医療専門家270人が今月初め、ローガン氏がポッドキャストで虚偽を広めたとしてスポティファイに対策を求める書簡を送付していた。
また、カナダ出身の歌手ニール・ヤングさんとジョニ・ミッチェルさんが抗議のためにスポティファイで楽曲配信を停止すると発表。ヘンリー英王子夫妻も虚偽情報について懸念を示すなど、問題への反応が相次いでいる。
スポティファイのダニエル・エク最高経営責任者(CEO)は30日に公開したブログで「誤情報に対抗するこの新しい取り組みは、今後数日内に世界中の国々で展開される」と説明。ただ、同社はクリエーターの表現を支援する重要な役割を担っており、「コンテンツの検閲者という立場を取らない一方で、ルールを設定し、それに違反した人には結果が伴うようにすることが重要だ」と指摘した。