[1日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)で新型コロナウイルスの技術責任者を務めるマリア・バンケルコフ氏は1日、オミクロン変異株の感染が多くの国でまだピークに達しておらず、制限措置は時間をかけて緩和すべきという認識を示した。
バンケルコフ氏は「全ての措置を一度に解除する時期ではない」と強調。「新型コロナウイルスは極めてダイナミック」とし、慎重な対応を促した。
WHOのテドロス事務局長は、ワクチン接種やオミクロン株の重症化リスクがさほど高くないことなどを理由とした「感染拡大措置がもはや必要でない」という考えに懸念を表明。「ロックダウン(都市封鎖)を再導入するよう求めているわけではないが、ワクチンだけでなく、あらゆる手段を講じ自国民を守るよう、全ての国に要請する」と述べた。その上で「降伏も勝利宣言も時期尚早だ」と付け加えた。
WHOで緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン氏も、盲目的に他国の制限緩和に追随するのではなく、パンデミック(世界的大流行)脱却に向けた独自の道筋を策定するよう各国に呼び掛けた。