[1日 ロイター] - 米コーヒーチェーン大手スターバックスは1日、原材料費や人件費などのコスト上昇に対応するため、2022年は値上げをするとともに支出を減らす方針を明らかにした。新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、今年の利益見通しも引き下げた。
第1・四半期(22年1月2日まで)決算は、利益と世界の既存店売上高が市場予想を下回った。オミクロン株の拡大で企業のオフィス勤務再開が遅れたほか、中国で感染抑制策が再導入されたことが響いた。
引け後の時間外取引で株価は小幅に下落した。
第1・四半期の調整後利益は1株当たり0.72ドルで、市場予想の0.80ドルを下回った。
22年の調整後1株利益の伸びは8─10%になる見込みとし、少なくとも10%としていた従来の見通しを修正した。
インフレ高進やコロナによる混乱で、外食産業は肉類から調理用油、梱包材、輸送サービスまであらゆる面で価格上昇に直面している。また、スタバを含め多くの企業が人手不足に対応するため賃金を引き上げている。
ケビン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)は投資家向け電話会見で「オミクロン株による感染急拡大でコスト上昇と人員不足が増幅され、われわれの予想をはるかに上回った」と述べた。
その上で、今年に値上げを行い、マーケティングや販売促進への支出を削減する方針を明らかにした。
第1・四半期の世界既存店売上高は13%増と、市場予想の13.2%を下回った。米既存店売上高は18%増となったものの、米国外の既存店売上高は3%減少。アナリスト予想は0.5%増だった。中国の既存店売上高が14%減少したことが響いた。
純売上高は19%増の81億ドルで、アナリスト予想の79億5000万ドルを上回った。