[ウェリントン/シドニー 3日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)のアーダーン首相は3日、段階的な国境再開を発表した。新型コロナウイルスワクチンを接種済みの国民について、オーストラリアに滞在している場合は今月27日から、他国に滞在している場合はその2週間後から、政府指定施設での隔離なしで帰国できるとした。
外国人については、ワクチン接種済みのバックパッカーや一部の技能労働者は3月13日から入国を認め、留学生は5000人を上限に4月12日から入国を可能にする。
政府指定施設での隔離に代わり、全ての入国者に10日間の自主隔離を求めると説明した。
観光客の入国については、豪州やその他のビザ(査証)免除対象国からは7月まで、その他の地域からは10月まで禁止が続く。その後の入国についても自主隔離を求める方針。
アーダーン首相は、段階的な国境再開によって人手不足を解消したり、離れ離れになった人たちの再会が可能になり、感染者の増加を医療体制が対応可能な範囲に抑えられると説明。「オミクロン株に関するわれれの戦略は、感染の拡大スピードを遅くすることだ」と語った。
同国では過去2年間、世界で最も厳しい部類の入国規制が敷かれた。これが奏功し、人口500万人に対し、コロナの累計感染者は約1万7000人、死者は53人にとどまっている。