[パリ 2日 ロイター] - フランスのベラン保健相は2日、新型コロナウイルスワクチン接種を事実上義務化するワクチンパスの運用について、病院がコロナ患者の集中治療室(ICU)を確保するために緊急でない処置を停止することなく、通常診療が可能になるまで継続すると述べた。
政府は、ワクチンパスが感染抑制と接種促進につながっており、医療体制の逼迫度を緩和していると主張。一方、自由の侵害との反発から抗議デモも起きている。
ベラン保健相はBFMテレビに対し、「ICUが空になるか、少なくとも新たな処置停止がなく、かつ新たな変異株が拡散していない状況になれば、ワクチンパスの運用法が議論できるようになる」と述べた。
しかし、現状はほど遠く、集中治療を受けているコロナ患者は3700人に上ると説明。ワクチンパスの運用を停止するには、この数字が1000人程度に減る必要があると示唆した。
同相は「昨年8月には1000─1200人で病院が正常に機能していた。これは必須条件だ」と述べた。