[バチカン市 6日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコ(85)は6日、プラスチックの海洋投棄は「犯罪」で、次世代のために地球を救うには止めなければならないと述べた。国営テレビRAIとの1時間にわたるインタビューで話した。
また、過剰な軍事費支出批判や移民の権利擁護、教会保守派の思想的な硬直性など、これまで問題にしてきたテーマにも言及した。
教皇は、アドリア海に何トンものプラスチックが投棄されている現状を訴えに来たイタリア人漁師について触れ、次に会った際、ごみは倍増して一部を除去する作業に当たったと聞かされたと述懐した。
その上で、「プラスチックの海洋投棄は犯罪だ。生物多様性も地球も全てを殺してしまう」などと述べた。
音楽の趣味を問われると、クラシック音楽とタンゴが好きと語った。
戦争については、「武器の生産を1年間停止すれば、全世界に食糧と教育を提供できる。厳しい事実だが、われわれは戦争に慣れてしまっている」と述べた。
教皇はかねてから、軍事費を最も貧しい人々の救済と、将来のパンデミック(感染症の世界的大流行)に備えるための研究に転用するよう呼び掛けている。
一方、欧州連合(EU)に対し、北アフリカからイタリアとスペインにやってくる移民を域内の全諸国に分散し、少数の国に過度な社会的負荷がかからない措置を取るようあらためて求めた。