[7日 ロイター] - 米ニュージャージー州、デラウェア州、コネティカット州の州知事は7日、新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大が収束しつつあるため、学校でのマスク着用の義務を向こう数週間で解除すると発表した。
ニュージャージー州のマーフィー知事やデラウェア州のカーニー知事など少なくとも一部の民主党知事が、緊急事態から脱却して通常の生活の一部として新型コロナに対応していく方針に転換することを望んでいることが示唆された。
学校でのマスク着用義務を解除することによって、知事らはパンデミック(世界的大流行)において最も分断を生んだ問題の一つの解消を狙う。フロリダ州やテキサス州など一部州の共和党知事が学校でのマスク着用義務付けを禁止する一方、民主党知事は全般にマスク着用を推進する傾向にある。
ニュージャージー州のマーフィー知事は、学校でのマスク着用義務を3月7日に解除すると表明。「通常通りの生活を取り戻すことと、公衆衛生とのバランスを取るのは難しい。ただ、感染者数の減少とワクチン接種の増加を受け、責任ある形でこうした措置を取ることができる」とツイッターに投稿した。
デラウェア州のカーニー知事はマスク着用について、今月11日に屋内の公共の場での義務を解除し、3月31日に学校での義務を解除すると表明。「数週間前と比べ、状況は格段に改善した」と述べた。ただ「適切にワクチンを受けていない人を中心に、なお深刻な症状が引き起こされるリスクは存在している」と警告した。
コネティカット州のラモント知事は、2月28日にマスク着用義務を解除するとした。
ロイターの集計によると、米国の新型コロナ感染による死者はなお増加しており、4日には累計で90万人を超えたが、1日当たりの死者数は横ばい傾向になりつつある。
感染状況が改善し、マスク着用方針が変更される中、米国では多くの学校が対面方式の授業に戻りつつあり、学校を巡る情報を収集するBurbio.comによると、先週時点で対面方式の授業を実施していなかった学校は全国で平均180校と、14日時点の約6000校から大きく減少した。