[北京 8日 ロイター] - アルミニウムの一大生産拠点である中国南西部・広西チワン族自治区の百色市で、新型コロナウイルスの新規の市中感染が3日連続で増加した。
同市にはすでにロックダウン(都市封鎖)が導入されており、アルミの供給が混乱するとの懸念が高まりそうだ。
百色市の人口は約360万人。ベトナムと国境を接している。
中国国家衛生健康委員会のデータによると、7日の新規の市中感染者は64人で、6日の37人、5日の6人から増加している。
住民は、生活必需品の買い物以外は外出を控えるよう指示されており、不要不急の市内・市外への移動は禁じられている。必要不可欠ではない企業活動、学校の授業、公共交通機関も停止。通関手続きも遅れており、社会機能の維持に必要な「エッセンシャルワーカー」は市内の移動に特別なパスが必要となる。
政府系調査会社の安泰科によると、アルミの製造に使われる市内のアルミナ生産の一部が、新型コロナ規制で打撃を受けており、輸送の混乱を報告する生産者が増えている。
生産の混乱に対する不安など背景に、ロンドン市場のアルミ価格は8日、4カ月ぶり高値近辺に上昇した。
中国全土では、7日に105人の新規感染者が報告された。前日は79人だった。市中感染は65人で、1人を除き全て百色市の患者。前日の市中感染は45人だった。