[ロンドン 9日 ロイター] - 英ロンドン警視庁は、新型コロナウイルス感染対策の規制に違反して首相官邸などでパーティーが繰り返されていた疑惑について、官邸のパーティーなどに昨年参加したとみられる50人以上に事情聴取を行う。警察関係者が明らかにしたもので、今後捜査範囲の拡大を検討しているという。
声明によると、今週末から関係者への接触を始める見通し。対象はジョンソン首相の事務所と官邸で開かれた12の会合。内部調査で、職員が飲酒を伴う会合を開き、首相も数回参加していたことが分かっている。
当時は感染抑制のため厳格なロックダウン(都市封鎖)が行われており、多くの人が葬儀に参列できなかったり、入院した親族の死に目に会えなかったりしていた中だけに、与党議員からも首相の辞任を求める声が高まっている。
首相は謝罪し、政府トップの文化を変革すると表明した。
内部調査では16のパーティーが開かれたことが判明。警察はこのうち、捜査対象と判断した12件を捜査する。また9日には、ジョンソン首相の写真が新たに明らかになった別の1件も捜査していると明らかにした。
首相は当初、封鎖期間中に首相官邸でパーティーは行われなかったと発言しており、一連の会合発覚で首相の判断に対する疑問が浮上している。